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結論から言うと、私の手術は一旦延期してもらった。 父の病気でそれどころじゃない、が理由だけれども、 心の片隅で自身の問題を先延ばしにする口実にしていたことも、 自分ではちゃんとわかっていた。 生まれて初めての入院から、 家族の同意や立ち会いを求められている手術から、 これまでの経過と現状を親に説明することから、 できれば逃れたい。 手術が無期延期になれば、これらとも向き合わなくていいんじゃないか? 昔から、親になかなか相談できない性質だった。 大事なことであればあるほど、自分で悩み、考え、 ひとりで結論を出してから、最後に報告するだけ。 子どもの頃は、しっかり者として、それが褒められる要素だったのに、 大人になったら、相談下手、甘え下手、という評価に変わってしまった。 人生において何かの岐路に立ったとき、 選択、結論、決断に至るまでのプロセスを誰とも共有しようとしないのは、 余計な心配をかけたくないというのもあるけれど、 周囲の言葉によって自分に迷いが生じるのが嫌だから。 励ましや心配や助言に対して素直になれず強がる自分が想像できるから。 そのくせ、病気や手術名で検索してはヒットしたページを読み漁っている。 医療機関や医療関係者が提供する情報から患者さんのブログまで、 bookmarkした数は70件近く。 Google先生は私に気を遣ったりしないから、容赦しない。 専門用語や数値や可能性をガンガン教えてくれる。 それでいい。 おそらく私は、情報は欲しい、 けれど心情的に寄り添われることに警戒してしまうのだろう。 だから家族、友達、彼、同僚…相手が近ければ近い存在であるほど、 私は大丈夫だから。 と言い放ち、相手が近づく前に遠ざけてしまう。 経過観察が始まってちょうど一年。 溜まった診療明細書や検査/治療に関する説明記録書を整理しながら、 あ、これ、インターネットに書いてあった通りだ、 あのチャートの通りの流れになっているんだな、 とヘンなところで感心し、点と点が繋がって納得する。 父の退院の見通しは立っていないが、 私の方もこのまま放置するわけにもいかず、 主治医の先生と相談し、再び手術の予定が組まれた。 術前検査は結果のデータ有効期間が切れてしまい全部やり直し。 麻酔医、入院病棟の看護師さんとの面談もやり直し。 逃げているからこういうことになる。 毎日父の病院に通い、父の容体の変化に一喜一憂、 特に憂いているときの母の沈みっぷりを見ていると、 目下の課題は、母にどう話すか、それに尽きる。 おそらく母もインターネットで調べまくるだろう。 いかにネガティブ思考に陥らせず動揺させないようにするか、 母を上回る、理論武装ならぬ情報武装で臨まないといけない。 父には知らせず、姉の協力を仰ぎながら、母に淡々と説明しよう。 10年ぐらい前だったか、 姉がややシリアスな診断を下されて手術を受けることになったとき、 俺が代われるものなら代わってやりたい—。 厳しくて冷静な父がこぼしたそのエモーショナルな言葉が、 とても意外で衝撃的だったことを思い出す。 今の父にとてもそんな思いはさせられない。 杏、身体に気をつけろよ、 面会の帰り際、父はいつも私の手を握ってかぼそい声で言う。 高齢で病床にあっても親は親、子どもを気遣う変わらぬ現実に胸が痛み、 私は大丈夫だから。 やっぱり、きっぱりそう答えている。
by apricot0113
| 2016-10-15 20:09
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